【スカウトメール作成のポイント】3C分析・SWOT分析を使った自社の訴求ポイントの見つけ方

作成にお困りの方必見!スカウトメールの訴求ポイントの見つけ方をスカウト代行会社が解説

ダイレクトリクルーティングのスカウトメールを作成する中で、自社の訴求ポイントが何かわからないという採用担当の方も多いのではないでしょうか。

「スカウトメール コツ」で検索してもどこも他社にはない自社の魅力を訴求ポイントにすると記載があるだけで、具体的にどうやって見つければいいのかを言及しているサイトはあまりありません。

そこで、今回はスカウトメールを作成するときに必要な自社の訴求ポイントの見つけ方をご紹介したいと思います。

今回取り上げるのは3C分析SWOT分析というマーケティングなどで使わるフレームワークなのですが、採用計画にも応用することができます。

「他社と差別化できるほどの自社の魅力が見つけられない」とお悩みの採用担当の方のヒントになれば幸いです。

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目次

1.採用にもマーケティングの考え方が必要になってきた

まずは採用においてマーケティングの考え方が必要になってきた背景についてお話したいと思います。

ひと昔前は自社の魅力をアピールした求人広告を出せば応募者が集まっていましたが、売り手市場が続いている今、そのやり方ではなかなか採用が難しくなってきました。

そこで登場したのがダイレクトリクルーティングなのですが、優秀な人材には多数の企業からスカウトがかかり、自社のスカウトメールが注目されず困り果てている企業が多いです。

プロ人事にもそういった相談が数多く寄せられるのですが、話を聞いてみると採用における自社分析、他社分析不足が原因であることがほとんどです。

ダイレクトリクルーティングのスカウトがうまくいかない要因として、採用担当と求職者の自社イメージのギャップが大きい、最新の求職者の特徴を把握していない、他社分析ができておらず他社に遅れをとっているなどがあげられます。

つまり、マーケティングがうまくできていないのです。

マーケティングの手法を取り入れて自社分析・他社分析を行えば、他社にはない自社の強みが見えてくるかもしれません。

2.3C分析

まずは3C分析というフレームワークをご紹介します。

これはCustomer(市場・顧客)、Competitor(競合)、Company(自社)の3Cの方向から自社を分析することで、自社の立ち位置を可視化できるようにしたものです。

主にマーケティングの分野で使用されるものですが、採用計画にも応用することができ、採用市場における自社を客観視するのに役立つでしょう。

次に3Cそれぞれに何を設定すればいいか、何を分析すればいいのかを説明していきます。

企業によって必要な分析項目は変わってきます。

あくまでも一例として参考にしてください。

①Customer(市場・顧客)

採用における顧客は求職者です。

新卒採用と中途採用では傾向や企業に求めるものが違うので、注力したい市場を設定するか、2パターン分析したほうがいいでしょう。

分析事項としては以下のようなものが考えられます。

■最新の採用市場の動向

大前提として採用市場の情報は最新のものにアップデートしておきましょう。

今年の求人倍率は去年と比べてどうなったのか、どの業界の採用が激化しているのか、新卒の採用スケジュールの動向など基本的なトレンドはおさえておくに越したことはありません。

急に情報をたくさん集めるのは大変なので、常日頃からアンテナを張っておくことが大事です。

■新卒が重要視していることは?

新卒が重要視していることとして、社内の雰囲気、給与、福利厚生、仕事のやりがい、成長できる環境かどうかなどいろいろありますが、社会情勢などの外的要因によって年ごとに優先度が変わってきます

また、ひと昔前は「できれば長く働き続けたい」と希望する学生が多く、終身雇用制や企業の安定性が注目されていましたが、今は転職ありきで就活する学生も増えてきています。

一生働きたい企業に求めるものと1社目の企業に求めるものは違うはずです。

今、新卒が就職する企業に何を求めているのかを正しく理解しましょう。

■転職理由と転職を決めたタイミング

転職する理由としては「業務がきつい」、「人間関係が悪い」などのマイナス要因のものから「今より条件の良い職場が見つかった」などのプラス要因のものまであります。

転職理由とタイミングを分析することで、自社からの転職者を防いだり、効率的な中途採用に繋がるヒントにもなるはずです。

②Competitor(競合)

採用においての競合について分析します。

注意していただきたいのが事業の競合ではなく、採用においての競合である点です。

どこが競合になっているのかわからないという場合は、応募者や内定者・新入社員から併願企業をヒアリングするとよいでしょう。

分析事項としては以下のようなものが考えられます。

■競合の採用状況

競合の募集しているポジション、給与などから競合の採用状況を分析しましょう。

求人広告から競合の強み、弱み、訴求ポイントを分析するのも必要です。

言葉だけでなくデザインなどの見せ方にも注目して、競合が何を強調したいのかチェックしていきます。

■イベントのチェック

競合が求職者向けのイベントを行っている場合は要チェックです。

一般開放しているものであれば直接視察に行ってみてください。

HPや求人サイトでは見えなかった競合の採用に関する情報が手に入るでしょう。

■契約している採用エージェントから情報収集

採用エージェントと契約している場合は、それとなく競合について情報収集してみましょう。

エージェントだからこそ知っている採用事情が聞けるかもしれません。

③Company(自社)

最後に自社の分析を行いましょう。

3C分析に決まった順番はないのですが、採用市場および競合分析を終わってからの方が自社のことを客観的に見れるかと思います。

■自社で活躍している社員の特徴

自社で活躍している社員の特徴を分析すれば、どういった人材を採用するべきなのかが見えてきます。

ここで注意していただきたいのが、該当社員の現状ではなく入社当時の状態を分析するということです。

入社後に身に着けたスキルや経験値を求職者に求めるのではなくて、活躍している社員のように入社後に成長できるポテンシャルがあるかどうかを採用基準にすべきだからです。

勘違いしやすいところなので気を付けてください。

■口コミの確認

口コミにはリアルな意見が寄せられています。

目を覆いたくなるような意見もあるでしょうが、しっかり確認しましょう。

口コミサイトだけでなく、Google MapやSNSも忘れずにチェックしてください。

■採用市場における自社の立ち位置を確認

他社分析、自社分析を行っていると採用市場における自社の立ち位置が自ずと見えてくるはずです。

業界のイメージ、学生や求職者からの認知度などを把握した上で他社と差別化できる訴求ポイントを見つけていきましょう。

3C分析の注意点

3C分析を行うときは常に顧客(求職者)の目線に立って考えるということを忘れないようにしてください。

人事部だけで行うとどうしても先入観が入ってしまうため、マーケティング部や内定者、新卒の方と一緒に行っていくのもおすすめです。

3.SWOT分析

3C分析が終わったらSWOT分析というフレームワークを使ってより具現化していきましょう。

4-1.SWOT分析のやり方

SWOT分析とは内部要因の強み(Strength)、弱み(Weakness)、外部要因の機会(Opportunity)、脅威(Threat)を分析して自社のことを知っていく方法です。

それぞれ分析項目は以下の通りです。

【内部要因】Strength:強み

高スキルの人材がいる、他社には真似できないノウハウがある、特殊な技術を持っているなどの自社の強みを洗い出していきます。

【内部要因】Weakness:弱み

給与が低い、認知度が低いなど競合と比較して劣っているところを洗い出していきます。

【外部要因】Opportunity:機会

円高または円安、技術革新など企業にとって追い風となる外部要因を洗い出していきます。

【外部要因】Threat:脅威

景気悪化、原材料の高騰、パンデミックなど自社の努力では防げないリスクを洗い出していきます。

洗い出しが終わったら、クロスSWOT分析でそれぞれの項目を組み合わせて訴求ポイントを見つけていきます。

4-2.クロスSWOT分析

クロスSWOT分析は「強み×機会」、「強み×脅威」、「弱み×機会」、「弱み×脅威」を考えることで自社の優位性や今後の課題を見つける方法です。

その中でも採用で訴求ポイントとなるのは「強み×機会」と「強み×脅威」です。

「強み×機会」では自社が今最大限のパフォーマンスができる状態であること、「強み×脅威」では脅威を回避できる強みがあることが訴求ポイントになるでしょう。

文章だけではわかりにくいかと思いますので、架空の企業で実際にSWOT分析を行い、訴求ポイントを見つけていきたいと思います。

SWOT分析例

【企業情報】

・大阪に本社のあるゲーム会社

・従業員は約300名

【強み】

  • 技術力と経験値が高い社員が多く在籍
  • ゲーム、スマホアプリ、アーケードなど幅広く手がけている
  • 海外向けの作品も手がけている関係で海外出張があり、刺激をもらえる
  • 若手がすぐ活躍できる

【弱み】

  • 知名度が低い
  • 大手企業に比べてプロジェクトの件数が少ない
  • 教育制度はなく自分で積極的に勉強しなければならない
  • 機密事項が多く原則出社

【機会】

  • 海外向けゲームが順調、市場拡大余地がある
  • 有名ゲーム続編の制作が決まっている
  • コロナ禍でゲーム需要の増加

【脅威】

  • 海外の安価な労働力
  • アフターコロナでゲーム需要がどうなるか見えない

この企業の場合、【強み×機会】から見る訴求ポイントは「若手でもやる気があれば活躍できる」、「将来グローバルに働きたい人には良い経験になる」でしょう。

【強み×脅威】では、「海外の安い制作会社には負けない技術力がある」、「ゲーム、スマホアプリ、アーケードなど幅広く手がけているので顧客ニーズの変化に対応しやすい」などが挙げられると思います。

このようにフレームワークを使用した自社分析を行うことで自社の訴求ポイントを整理しやすくなります。

あとは、ペルソナに合った自社の訴求ポイントを分析結果から選び、訴求ポイントが簡潔に伝わるスカウトメールを作成するようにすれば魅力的な文面に近づくでしょう。

ここで注意していただきたいのは、候補者によって何が訴求ポイントになるか変わってくるということです。

誰にでも同じ訴求ポイントを利用するのではなく、候補者が求めているであろうポイントを選出してアピールしていきましょう。

▽プロ人事のスカウト代行ならより詳細に自社・他社分析できる

3C分析、SWOT分析による自社分析の方法をご紹介しましたが、実際に自社でやってみてもうまくできないこともあるでしょう。

自社のことを知るには他社のことを知らなければできないのですが、自社だけでは他社分析に限界があるからです。

プロ人事のスカウト代行ではスカウトメールをただ送るのではなく、徹底的な自社分析・他社分析を行ってから効果的なスカウトメールを作成しています。

スカウト代行で得られた自社の訴求ポイントは他の採用手法でも応用できるので、結果的に採用力が上がったという企業も多いです。

ダイレクトリクルーティング運用に課題を抱えている、自社の魅力をうまく説明できなくて困っているという企業の方はぜひプロ人事にご相談ください!

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