スカウト代行会社が、ダイレクトリクルーティングのKPIの設定ポイントについて解説!
ダイレクトリクルーティングは、企業が候補者に対してアプローチすることができる採用手法となっています。
従来の採用手法では、求人広告を掲載し応募が来るのを【待つ】という企業は受動的で合ったのに対して、ダイレクトリクルーティングでは、企業が欲しい人材に対して直接働きかけることができる【攻め】の姿勢を取ることができるのが最大の特徴となっています。
労働人口の減少などから、特に優秀な人材の獲得が難化していく中で、特に知名度の低いや人気のあまりない企業が優秀な人材からの応募を待つということが厳しい状況から、企業からアピールするチャンスがあるのは大きなメリットといえます。
このような事情からダイレクトリクルーティングは注目を集めるようになり、ダイレクトリクルーティングを導入する企業が増加していっております。
しかし、ダイレクトリクルーティングは新しい採用手法ということもあってまだまだ、多くの企業では運用に関するノウハウが蓄積しきれていません。
とはいえ、ダイレクトリクルーティングの運用方法に関して、ネットで検索をしてみると、スカウトメールの作成方法やコツなどについて解説しているものは散見されます、
スカウトメールについてはある程度わかっているという方も多いかもしれませんが、ダイレクトリクルーティングを運用する上では、スカウトメール以外にも運用に関するコツがあります。
例えば、ダイレクトリクルーティングの運用に関してKPIを適切に設定できているという企業は多くありません。なかにはKPIの設定はしていないという企業もあるのではないでしょか。
そこで、今回はスカウト代行サービスを実施しているプロ人事が、ダイレクトリクルーティングのKPIの設定のポイントについてご紹介いたします。
1:ダイレクトリクルーティングにおけるKPIとは?
KPIは一般的にマーケティング部門や営業の現場で使われていますが、実は採用においても非常に有益な指標となってきます。
今回は採用のなかでも、ダイレクトリクルーティングに関してどのようにKPIを設定していくのかについて解説していきます。
1-1:KPIとは
KPIとは「Key Performance Indicators(重要業績評価指標)」の略であり、最終目標の達成度を示す指標となっております。
KPIでは「◯月までに◯名採用する」といったように、時期や数値について明確に設定していくことになります。
明確に設定することで、目標としている採用人数を達成できているのかどうかを具体的に知ることができる上に、どれくらい達成できているかを知ることでモチベーションを上げることにもつながります。
ダイレクトリクルーティングの運用に関してKPIを設定すれば、適切なPDCAサイクルを回すことができ、効率的な運用をすることが可能となります。
基本的にはKPIは、工程ごとに設定をしていき、現状のデータを分析し、改善点を考慮した上で、実現可能性の高い数値で設定していくようにします。
あまりにも、現実から離れた数値で設定してしまうと、指標として適切でない上に運用に関するモチベーションを下げてしまうことになるので注意が必要となります。
では、ダイレクトリクルーティングに関するKPIの設定はどのように行っていくべきなのでしょうか。
1-2:ダイレクトリクルーティングはどのような点にKPIを設定していくべきか
ダイレクトリクルーティングにおけるKPIの設定方法について解説する上で、まずダイレクトリクルーティングの流れについて確認をしていきましょう。
ここでは、あくまで基本的なものをご紹介しておりますので、独自のダイレクトリクルーティングの採用フロ-がある場合は、参考程度にご覧ください。

基本的にはこのような流れで、運用を行っていくことになります。
このフローをもとにすると、以下のKPI(表の右側部分)を設定していく必要があります。

上記のKPIの中でも特に、変身後のカジュアル面談の設定率や、1次・2次面接設定率は忘れやすいのですが、じつは、これらのKPIを設定することも重要なものとなってきます。
では、次にそれぞれのKPIの設定のポイントについて解説をしていくことにしましょう。
2:KPIを設定するときのポイント
KPIで設定する数値に関しては、基本的に、現状のデータと改善点を考慮して実現可能な数値をだしていくことになります。
ここでは、前述したダイレクトリクルーティングのそれぞれのKPIについて、データの分析のポイント・改善点などについて解説をしたいと思います。
開封率・返信率
開封率・返信率については、どこのダイレクトリクルーティング媒体でもデータとして表示されるので、現状のどのようなものかを知ることが簡単にできます。
しかし、開封率・返信率のKPIを設定する上で注意しなければならないのが、数字だけに注目せず、ターゲットとなる人材層の獲得難易度も考慮する必要があります。
たとえば、採用難易度の高い層の中に「エンジニアなどの人気職業」があります。
人気職業となってくると、採用したがるライバル企業が多く、対象となる候補者にたくさんのスカウトメールが送られていますので必然的に開封率・返信率に限界があります。
ですので、基本的に開封率・返信率が低くなってくるのですが、人気職をターゲットにしているにもかかわらず、開封率・返信率が以上に高い場合は自社が欲しい人材に対してスカウトメールを送れていない場合があります。
実際に返信してきた候補者が本当に自社が欲しい人材といえるかどうかについても確認をしておく必要があるでしょう。
返信後カジュアル面談設定率
上述したように、返信後カジュアル面談設定率は設定に関して見落とすことが多いので、注意をしましょう。
ダイレクトリクルーティングの運用に関しては、スカウトメールの作成について注視しすぎてしまい後の工程のことが抜けてしまいがちになってしまいます。
「候補者から返信メールが来た後の対応」が悪い場合、せっかく興味をもった候補者を逃がすことになってしまいスカウトメールの作成に力をいれたことも無駄に終わってしまいます。
返信後カジュアル面談設定率の数値が低い場合、原因としては【日程調整が面倒になり候補者が諦めた】といったことが考えられます。
日程調整に関して候補者に負担や時間がかかりすぎているということが考えられますので、日程調整ツールを導入し、なるべく手軽かつスピーディーに行われるようにしましょう。
返信後の対応は間延びすればするほど他の企業に取られてしまう可能性が高くなりますので、カジュアル面談の設定などの連絡については、短期決戦でいくことを心がける必要があります。
応募承諾率
候補者はカジュアル面談を受けた上で、応募するかどうかを検討することになりますが、この応募承諾率が低い場合、スカウトメールに記載した内容と齟齬があったり、カジュアル面談でのアピールがうまくできていなかったということが原因として挙げられます。
書類選考通過率
書類選考通過率については、後述する第1次面接とも関係してくるのですが、数値として
低すぎる場合は全く異なる問題があるので注意をしなければなりません。
まず、低い原因として【スカウトメールを送るターゲットの選定が誤っている】という可能性があります。
この場合、単純に自社が欲しい人材と合致していないということになりますので、ターゲットの選定を見直すということが必要となってきます。
しかし、ターゲットが間違っているわけではないが、書類通過率が低い場合は、【書類選考段階で厳しく審査してしまい本来合格させるべき者も落としてしまっている可能性が高い】ということがあります。
後述する1次面接合格率が高すぎる場合は、この可能性が高くなりますので、一度書類選考について見直しをする必要があります。
1次面接設定率・1次面接合格率
1次面接設定率が低い場合、上述したカジュアル面接設定率と同様に面接日時設定に関して問題があることが多いです。
この場合も、候補者は基本的に他の企業も同時に選考を受けていることが前提となりますので、日時設定はスピーディーに行うようにしましょう。特に1次面接では、面接官が複数いるということが多いと思いますので、面接官との日程調整がスムーズに行われるようにしなければなりません。
1次面接合格率については、数値が高い場合は慎重に判断していく必要があります。前述したように、書類選考で厳格に審査をしすぎてしまい本来採用すべき者も落としてしまっている可能性が高くなってきます。この場合、例えば大企業であれば数値が高くても良いかもしれませんが、知名度の低い企業など採用に苦労しているような企業である場合は特に見直しをした方が良いでしょう。
2次面接設定率・2次面接合格率
2次面接設定率についても、同様に設定率が低い数値となっている場合は、面接日程の調整に関して問題があることが多く、こちら日程調整ツールの導入や面接官との日程調整がうまくいっていないということがありますのでこの点について見直していく必要があります。
また2次面接合格率についても、特に高すぎる場合は1次面接時点で審査を厳格にしすぎてしまい本来受かるべき者も落としてしまっているということが考えられるので、自社にとって適切な数値といえるかという観点から身長に判断をしていきましょう。
内定承諾率
内定承諾率については、低すぎる場合は内定取消をした候補者が多いということがあります。この場合、選考過程で自社の魅力をうまくアピールすることができていないということが原因の一つとして考えられます。
昨今では、面接は企業が見極める場だけでなく、魅力をアピールする場としての側面が強くなってきています。
特に、優秀な人材は他の企業からもスカウトされていること前提に採用活動をすすめなければならず、面接段階でも自社の魅力をアピールに力を入れていきましょう。
多くの企業では、内定取消は仕方が無いものとして対策が進んでいないというところも多いですが、面接官トレーニングでアピール方法をオウンドメディアを活用したりフォローをすることができますので、その点について見直していきましょう。
本章では、各KPIについて設定に関するコツや改善点などについて解説をしてまいりましたが、書類選考と第1次面接・第2次面接が特に顕著ですが、それぞれのKPIが相互に影響をしあう複雑な関係にあるということがわかります。
また、数値として適切かどうかについても、低すぎる場合はもちろんのこと、企業によっては単純に高ければ良いというものでもないので、判断が難しい部分もあります。
このように、KPIの設定は自社で行うには難しいものとなってきます。
この問題について、プロ人事ではスカウト代行の活用をおすすめしております。次の章では、スカウト代行の活用についてご紹介したいと思います。
3:スカウト代行サービスを活用しよう
KPIを適切に設定しようとすると、各KPIが相互に影響を与える関係であったり、KPIの数値がそもそも適切かについても会社の状況や採用したい人材層の特徴など複雑な事情を考慮していかなければなりません。
ですので、自社で設定することが難しい上に、設定したものが適切か否かプロの目を入れておいた方がよいでしょう。
このような点から、プロ人事としてはスカウト代行サービスの活用をおすすめしております。
ここでは、スカウト代行サービスを活用するメリットについてご紹介したいと思います。

- ①プロのノウハウを活用することができる。
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上記で紹介したように、KPIの設定に関しても様々なノウハウを活用していく必要があります。
とはいえ、ダイレクトリクルーティング自体が新しい採用手法ということもあって、ダイレクトリクルーティング特有のノウハウについてまだ構築されていないという企業がほとんどです。
特に数値が適切であるかという相場観がわかりにくい部分ではあります。
この点、株式会社プロ人事はダイレクトリクルーティングの運営に長けており、依頼していただいた企業様と類似する他企業のデータなども蓄積しておりますので、より適切に数値を設定することが可能となります。
- ②マンパワー不足を解決
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KPIの設定に関しても、長い目でチェックする必要がある上に、そもそもダイレクトリクルーティングの運用自体が工数や時間がかかるものとなっていますので、自社で運営するとなると、人事にかなりの負担がかかることになります。
しかし、多くの企業では人事部にあまり人員を割いていない上に、他の部署と兼務していたりします。
このような采配に関しては、従来の採用手法での採用活動を想定したものであり、なんとか回せる最低限の人員となっていますので、採用活動期は忙殺されてしまいます。
このような状態の人事部に、ダイレクトリクルーティングの運営の負担をかけることになると破綻してしまうか、いずれかの業務(多くはダイレクトリクルーティングの運営)がおろそかになってしまいます。
ですので、ダイレクトリクルーティングの運営自体を外部に委託することで、人事部は本体の業務に集中することができ、ダイレクトリクルーティングの運営も本格的に稼働させることが可能となります。
- ③利用したいときに利用することができる。
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ダイレクトリクルーティングは基本的に通年でフル稼働させるということはあまりありません。
大体は、採用に力を入れている時にフルに稼働させ、活動時期が過ぎれば一時停止/中断をします。
このように、ダイレクトリクルーティングの運用に関しては、柔軟に対応できる状態にすることが理想となってきます。
この点について、仮にダイレクトリクルーティングの運用のために新しい人員を採用するとなると、ダイレクトリクルーティングの運用停止期間中は、増加人員が浮くことになってしまいます。
だからといって、増やした人員について辞めさせたり、異動させたりということは簡単にはできませんし、こうなると固定費がかかってしまいコスト面でも負担がかかることになります。
この点、スカウト代行であれば、ダイレクトリクルーティングの運用の一時的に停止/中断する場合はスカウト代行サービスの利用も停止/中断をすることができるので、利用したい時に利用することがで可能となります。
4:まとめ
今回は、ダイレクトリクルーティングのKPIについて解説をしてまいりました。
KPIは目標の達成を具体的に数値化し観測することができる指標としてダイレクトリクルーティング運用のPDCAを効率的にまわすことができたり、モチベーションを上げることにもつながりますが、適切に数値を設定しなければ、逆効果となってしまうこともあります。
とはいえ、KPIがそれぞれ影響を与え合う関係にあることや、そもそも数値が自社にとって適切であるかどうかを判断するには、ダイレクトリクルーティングに関する相場観といった知識・経験が必要になってきます。
そのため、プロ人事としては、スカウト代行サービスを活用し、プロの目を入れるということをおすすめしております。
株式会社プロ人事のスカウト代行サービスでもKPIの設定をしておりますので、気になるという方や、利用を検討している方はお気軽にお問い合わせください。
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