ダイレクトリクルーティングがうまくいかないのは認識がズレているのが原因?スカウト代行会社が運用のお悩みを解決
優秀な人材や人気業種などの採用の難化に伴い注目を集めるようになったダイレクトリクルーティング。
しかし、導入はしてみたもののイマイチ成果が出ずに悩んでいるという方も多いのではないでしょうか?
運用をいろいろ工夫しているものの、欲しい人材からの応募がなかったり、せっかく応募が来たのに最終的に内定辞退をされてしまうということも往々にしてあります。
このような問題の原因はダイレクトリクルーティングに対する認識がズレてしまっている可能性が非常に高いのです。
今回は、このダイレクトリクルーティングに対する認識のズレがどういうことかについて解説するとともにその対策について解説いたします。
1:ダイレクトリクルーティングとは
ダイレクトリクルーティングとは、一言で言えば、企業が欲しい人材に対して直接アプローチすることができる新しい採用手法となっています。
従来の採用手法では、企業は候補者から応募が来るのを”待つ”というのが基本的なスタンスであったのに対して、ダイレクトリクルーティングは企業が積極的かる能動的に動くことになる”攻め”のスタンスを取ることができるのが最大の特徴であり、注目を集めている要員となります。
というのも、少子化に伴う働き手の数が減少傾向にあり、売手市場が継続していることを原因として人材獲得競争が難化しています。特に若手の採用や人気業種は激化しており、知名度の低い企業や規模の小さい企業は応募が来るのを待っているだけでは、欲しい人材の採用がうまくいかず対策の必要性が高まっていました。
そのような中で企業からアプローチすることができるダイレクトリクルーティングが採用業界で注目を集めるようになりました。
すでに導入をしているというところもあるかと思いますが、ダイレクトリクルーティングの運用をしてみると意外とうまくいかない、思っていたよりも効果を出すことができていないという悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。
これらの問題の根本的な原因は、ダイレクトリクルーティングに関する認識についてズレが生じているということが挙げられます。
この認識ズレが引き起こす問題について次の章で具体的に見ていきましょう。
2:ズレから生じる失敗とは?
上述でも紹介したように、ダイレクトリクルーティングは攻めのスタンスを取るのに対して、従来の採用手法が待ちのスタンスを基本とすることからもわかるように、2つの採用手法は対極的な性質を有しています。
そのため従来の採用手法と同じような認識を持ったままダイレクトリクルーティングを運用してしまったり、そもそも知らずに運用した結果ズレが生じることになるのです。
このズレが引き起こす問題とその対策について紹介いたします。
2-1:失敗事例と原因
- ①返信率の割には応募率が低い
ダイレクトリクルーティング媒体が提示している返信率は高いのに、
思っているより応募が少ないスカウトメールを送った相手から返信があったからといって必ずしも応募をしてくれるとは限りません。
この点についてダイレクトリクルーティング採用のフローによってズレが生じている部分がうまく行っていない原因は異なってくるのですが、まず共通するポイントとして返信があった後に次の面談・面接の日程調整が遅くなってしまい他の企業に取られてしまうということがあります。
特に人気人材となってくると、複数の企業からスカウトメールが送られており、候補者自身も転職先の選定に慎重になっているからこそ、気になる企業すべてに返信をしています。そのため、返信が来た後の日程調整がうまくいかず、面談・面接の実施までに期間があいてしまうとその間に、他の企業の選考が進んでしまっているということがあります。
このように返信はきたけどほかの企業の選考が進んでしまったことで応募までいたらないという事態が生じるのです。
また、ダイレクトリクルーティングのフローで、返信があった後にカジュアル面談などのように選考要素のない初回面談を設けている場合が該当するのですが、この場合応募の前に会社説明会として面談を実施することになるため、返信=応募ということになりません。
そして、選考要素のない面談を実施した上で、応募率が低いという場合は面談の実施に問題があるといえます。
特に多いのは、スカウトメールでは「まずは話をしてみませんか?」といったように選考要素がない面談であることを表記しているのにも関わらず、面談担当者がその点を把握していないために、候補者に対して「転職をする理由」や「自社を志望する理由」などを聞いてしまい、「まずは話を聞いてみたい」と思っている候補者と意識がズレてしまい結果としてあまり良い印象を与えることができず、応募をやめてしまうということがあります。
原因①:返信率と応募率はイコールではない(返信があったからといって過信しない)
原因②:カジュアル面談・初回面談と面接の違い
- ②返信率は高いが欲しい人材が採用できていない
返信率に関連して、返信率も高く応募も来ているが、書類審査の段階で
自社が欲しい人材がいないこのケースに関しては、スカウトメールを送っているターゲットが、欲しい人材から外れているということが要員となります。
ではなぜこのような事態が起きてしまうのか。
よくあるのが、返信率を上げることばかりに執着してしまい結果として反応の良い層にスカウトメールを送ってしまい外れてしまっています。
特に、人気業種や優秀な若手など採用難易度の高い人材となると数が少ないのに対して、アプローチをかける企業の数も多く、候補者側も転職先を決めるのに慎重になってくるため、そもそも返信率が低くなってきます。これに対して、採用難易度が低い人材となってくると転職活動に積極的なので、反応も非常に良いのですが、多くの場合、就職氷河期世代など年齢層も高くなってきます。
つまり、そもそも返信率に限界がある人気な候補者の採用を目的として送っていたが、反応が悪く返信率を上げることを目標にし、実際に返信率も上がったが蓋を開けてみると、目的とズレた層に対してスカウトメールを送ってしまっていたといういことが起きてしまっているのです。
原因:ターゲット層の返信率
- ③最終面接まで進んだが辞退されてしまう
最終面接でも候補者と話が噛み合わなかったし、辞退を申し出られてしまった
最終面接を実施したが面接官が志望動機について候補者に対して訪ねると、「誘いを受けたから来た」といった答えが返ってきてしまい話が噛み合わないまま面接が終了。その後候補者から辞退を申し出てくるということがあります。
このような事態が生じる要因として、面接官と候補者との間で認識がズレてしまっているということが挙げられます。
ダイレクトリクルーティングは企業から積極的に動くことになるからこそ、候補者側は基本的に受け身の姿勢となります。
ダイレクトリクルーティングに登録している候補者は、自社よりもいい会社であれば転職を考えており、自身の能力や経験に自信を持っている者も多くいます。そのため「スカウトされたから来た」という意識を持っています。これに対して、面接官が従来の採用手法のように”待ち”の姿勢のまま「候補者が望んで応募した」という認識を持ってしまうことでズレが生じています。
このズレが生じたまま、面接を実施してしまったことで、候補者としては企業側の対応に疑問を持ってしまい辞退をしてしまうのです。
原因:面接官と候補者の間で認識がズレている
- ④せっかく採用したのに早期に離職されてしまう
ダイレクトリクルーティングで入社した候補者が、現場の社員から従来の採用手法で採用した他の同僚との待遇と変わらないことを不満に思い離職をしてしまう。
現場の社員としては、ダイレクトリクルーティングでの採用かどうかもわからないし、候補者自身がどのようなスタンスで来ているのかを把握することも難しく転職者をひとくくりで考えてしまいます。
そのため候補者の期待どおりの待遇とならず不満に思ってしまうのです。
原因:候補者の期待と実際の待遇
2-2:対策
- ①について
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ア:日程調整がうまくいかない
まず日程に関してよくあるのが、「希望日程について第三希望まで~」「下記の候補日の中からご都合のいい日程を~」といったようにメールのやりとりだけで完結さえる場合がありますが、この手段では、他の候補者との面接日程がブッキングしないか、面接担当者自身が急な予定が入ってしまったりと調整が面倒な上に、候補者側にとっても返信するのが手間になってしまい、場合によっては後回しにした結果そのまま返信を忘れてしまうということがあります。
そこで、日程調整について日程調整ツールを導入をすることでかなり負担を抑えることができます。ツールによっては面接官があらかじめ挙げている候補日の中から候補者が選択をするだけで自動で調整をするというものもあり、双方の負担を軽減することができます。
イ:カジュアル面談・初回面談と面接の違いについて周知徹底
まず選考要素のない面談であることを面談の担当者に周知徹底をしておく必要があります。
また、選考要素のない面談は、候補者に自社のことを知ってもらう説明会としての役割を担うことになるのですが、候補者側も自社に対する疑問や不安の解消のために参加するため、これらの疑問に答えられるように事前に回答を用意しておくと良いでしょう。
- ②について
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返信率は適切なPDCAをサイクルを回すうえでKPIの設定をするために参考にすることになりますが。開封率・返信率については数字だけを見るのではなく、どのような層に送っているのかを踏まえた上で分析をしていくようにしましょう。
難しいところではありますが、人気人材に送っており返信率が低い場合は、上述したようにそもそも平均して返信率が低いのですが、その中でもスカウトメールの文面が適切でない場合もありますので、低いから仕方ないと諦めるのではなく、ターゲットが適切であることを確認した上で、文面などの工夫をしていくようにしましょう。
この分析については、ノウハウが必要となってくるため後述で紹介するようなスカウト代行サービスの利用もオススメしております。
- ③について
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候補者との食い違いを防止するためには、やはり面接官自身に候補者のスタンスを把握してもらい「来てもらう」という認識をしてもらうということが必要となってきます。
また、把握した上で、面接が企業が候補者が自社にマッチするかをジャッジする場だけでなく、候補者が転職先として適しているかをジャッジする場でもあるということを意識して面接を実施するとさらに良いでしょう。
人気な候補者となってくると複数の企業の選考を受けている可能性が高く、最後まで転職先を決めかねていることも往々にしてあるため、面接でも自社のアピールをするべきです。
とはいえ、メリットばかり伝えてしまいミスマッチが生じる原因ともなりかねないためバランスを取る必要があります。このような面接官のスキルに関しては面接官トレーニングの利用などを検討しても良いかもしれません。
- ④について
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ダイレクトリクルーティングで採用した候補者が「スカウトされた」というスタンスであることについて現場の社員全員が把握することは難しく、周知徹底をするというのもあまり現実的ではありません。
そこで、面接官担当者としては、アピールすると同時に入社後の待遇や職場の環境について説明した上で意向醸成をはかるようにしましょう。
このように、ダイレクトリクルーティングの運用に関しては、従来の採用手法と異なる部分があるため、この点を認識せずに運用すると失敗してしまうのですが、なかなか自社運用だけでは把握が難しいものがあります。
そこで、運用に関してお困りの方にオススメしているのがスカウト代行サービスとなります。
3:スカウト代行サービス
上述した問題の対策としてダイレクトリクルーティングの運用に関するノウハウが必要となってくる上に、対応しきるにはマンパワー面が厳しいということもあります。
そのような企業にオススメしているのがスカウト代行サービスとなります。
この章では、スカウト代行サービスについて簡単に紹介したいと思います。
3-1:基本フロー
スカウト代行サービスの具体的な内容については各スカウト代行会社に確認が必要となってくるのですが、参考例としてプロ人事のスカウト代行の基本フローは以下のようなものになります。
まず、ダイレクトリクルーティングの運用に関する基本的な方針を策定します。具体的にはダイレクトリクルーティングの採用フローを専用のものを新たに策定するか既存のものを利用するかや利用する媒体の選定、ターゲットとなる人材の条件設定などを行います。
設定した条件をもとに候補者の中からターゲットとなる人材を選定し、スカウトメールの作成・送信を行います。
スカウトメールの作成に関しては、依頼していただいた企業様からアピールしたい文言や使用して欲しい雛形などがあればそれを元に作成を行ったり、完全にプロ人事に文面をおまかせすることも可能です。
返信があればすぐに、返信対応をし、次の面談や面接の日程調整を行います。プロ人事では日程調整についてはスムーズに行うために、面談・面接担当者様のスケジュールの公開をお願いしております。
ダイレクトリクルーティングの運用に関するレポートについて作成・提出させていただいております。レポートでは、運用中に発生した問題についても記載しております。もちろん発生した問題については随時対応致しますが、中には中長期的にみなければならないものがあるためこういったものをレポートにまとめておくことで改善をしていきます。
レポートの提出は一ヶ月に一回を目安としておりますが、状況に応じて調整をさせていただくことになります。
※プロ人事では、企業様に合わせてサービスの内容をカスタマイズする形をとっておりますので上記のフローはあくまで基本のものになっています。
3-2:メリット
- ①プロのノウハウを活用
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ダイレクトリクルーティングの運用に関しては本記事でも紹介したように様々なノウハウが必要となってきます。
しかし、ダイレクトリクルーティング自体が新しい採用手法であり、従来の採用手法とは対極的な性質を持つこともあって既存のノウハウで同じように運用してしまうと逆に失敗する可能性が高くなります。
もちろん運用を継続するなかで運用の構築がなされるところもありますが、それまでに時間がかかってしまいますし、前提として適切にPDCAを回せていることが必要となってきます。また、構築されるまでの失敗についてダイレクトリクルーティングが工数や時間がかかっていることからすると人件費の観点から損害が大きいものになってきます。
このようなリスクを軽減するという意味でも、ダイレクトリクルーティングのノウハウを利用することができる点はメリットといえます。
- ②必要な時に必要な分だけ利用
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ダイレクトリクルーティングのデメリットとしてはマンパワーが不足する点にあるのですが、この問題が発生するのはダイレクトリクルーティングの運用期間中に発生することになります。
基本的にダイレクトリクルーティングの運用は通年を通してフルに行うものではなく、採用期間が終了した後は、運用の方も一時的に中断/停止することになります。
そのため、ダイレクトリクルーティングの運用に伴うマンパワー不足が起こるのは変動的であり、マンパワーの補充も柔軟に対応できることが理想であると言えます。
この点スカウト代行サービスは、ダイレクトリクルーティングの運用を一時的に中断/停止する場合にサービスの方も停止/解約すれば良いため、柔軟な対応を取ることが可能となります。
(※この点については各サービス会社によって解約や停止方法については異なるため、確認をする必要はあります。)
4:まとめ
今回は、ダイレクトリクルーティングの運用に関する失敗について原因とその対策について解説をしてまいりました。
ダイレクトリクルーティングについては、よくスカウトメールばかりに注目され、重点的に対策をとられることがあるのですが、うまくいかない原因についてはダイレクトリクルーティングに対する認識不足が原因となっていることもあるため注意が必要となってきます。
しかし、原因の分析についてはダイレクトリクルーティングの知識やノウハウが必要となる上に、自社だけでは気づきにくいものになります。第三者に目を入れるという意味でもスカウト代行サービスは有効な対策の一つと言えます。
プロ人事もスカウト代行サービスを実施しておりますので、利用を検討している企業や興味のある方はぜひお気軽にお問い合わせください。
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