第二新卒の採用は慎重に!採用時の注意点をスカウト代行会社が解説!!
第二新卒は新卒と中途の良いとこどりで狙い目だというサイトをいくつか見かけます。
そういった側面もあるにはありますが、プロ人事では第二新卒は新卒と中途の悪いとこどりの側面の方が強いと考えています。
かといって第二新卒採用を避けるべきというわけではなく、慎重に採用すべきだと思っています。
ということで、今回は第二新卒の特徴と採用過程において気を付けるべきポイントを解説していきます。
1.第二新卒とは
第二新卒についてまず、どのような層のことを指すのか、また第二新卒の採用が注目を集めるようになったのかについて確認をしていきましょう。
1-1:第二新卒の定義
第二新卒とは最近できた言葉ではなく、20年ほど前にリクルートが作った言葉だと言われています。
具体的な定義があるわけではないのですが、大体新卒で3年以内に離職した25才以下の求職者を指します。
似た言葉に既卒という言葉がありますが、既卒は学校を卒業したが一度も就職していない人のことで、こちらも学校を卒業してから3年以内の場合を指すことが多いようです。
1-2.第二新卒採用が注目されている理由
売り手市場で新卒採用は年々難化しており、想定していた人数を採用できない企業が増えています。
また、焦って採用して早期離脱されてしまうケースも多いようです。
そこで、余った新卒採用枠、早期離脱者の補給に第二新卒が向いているのではないかと注目されているのです。
なぜ第二新卒採用が向いていると言われているのか、理由を見てみましょう。
- 新卒の採用過程とかぶらない
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新卒採用は4月入社が基本のため、それに合わせてスケジュールが決まっています。
しかし、第二新卒は中途採用にあたるため、新卒採用で忙しい時期を避けて採用することができます。
- 新卒よりもビジネスマナーやスキルがある
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どのくらいの期間働いていたかにもよりますが、第二新卒はビジネスマナー研修および通常業務を行った経験があることがほとんどです。
新卒のように社会人として働く基本を一から教える必要がなく、教育コストがかかりません。
社会人経験が数年あり、同業種からの転職であれば簡単な作業などはすぐに任せられる可能性もあります。
- 自社のカラーに染められる
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通常の中途採用では他社での経験をある程度積んでいるので、自社でのやり方や理念に慣れるのに時間がかかります。
一方、第二新卒は前職での経験が浅いので、新卒採用のように自社文化に馴染みやすい傾向があります。
- 身軽に動ける
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第二新卒は家族を養っている場合が少ないので、勤務地などに関して柔軟に対応できる場合が多いです。
引っ越しにも時間がかからないので、採用から入社までの期間も短くて済むでしょう。
- 第二新卒枠を設けている企業がまだ少ない
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第二新卒枠を設けている企業はまだ少ないので、第二新卒歓迎とうたえば第二新卒を採用できる可能性が高まります。
しかし、大々的に言ってないだけで中途採用として第二新卒採用を行っている企業もあります。
2.第二新卒は本当に狙い目なのか
第二新卒採用のメリットを聞くと第二新卒採用が狙い目のような気がしてきますが、惑わされないようにしてください。
第二新卒が新卒と中途の良いとこどりだとされている大きな理由は、「新卒より教育コストがかからないのに中途より自社に馴染みやすいからコア人材になりやすい」というものです。
しかし、よく考えてみてください。
第二新卒は入社数か月で退職した人も含まれています。
本当に教育なしでやっていけるでしょうか?
異業種からの転職であれば、新卒と変わらない研修が必要かもしれません。
また、第二新卒には前職という比較対象が存在します。
本当に自社に馴染みやすいといえるでしょうか?
「前職ではこうだったのに」と思う場面がないとは言えないでしょう。
つまり、第二新卒は「若くて経験がないにも関わらず、前職と比較して文句を言う」可能性もあるということです。
では、第二新卒は避けた方がいいのかというとそうでもありません。
優秀な人材であるにも関わらず、入社した会社と相性が悪くて転職活動をしているといった場合ももちろんあります。
大事なのは、第二新卒だからといってむやみにありがたがるのではなく、正しくジャッジするということです。
次章では第二新卒を採用するときの注意点を解説していきます。
3.第二新卒採用時の注意点
前述のように第二新卒は新卒の要素もあり、中途の要素もあるのでどのような点を見るべきか難しい人材です。
以下に採用時の注意点をいくつかあげてみましたので参考にしてみてください。
3-1.社会人経験をどこまで求めるか戦略を立てる
第二新卒は数か月勤めた人から数年勤めた人まで幅広くいます。
数か月しか勤めていない人にはスキルは期待できませんので、将来活躍できるかどうかのポテンシャルを重視して採用することになります。
教育にある程度の時間がかかることも計算しておきましょう。
一方、数年勤めた人ならポテンシャル採用に加えて、持っているスキルや仕事への考え方も大事になってきます。
スキル採用にするのかポテンシャル採用にするのかでも戦略が変わってきます。
まずは、どういったポジションにどういった人が欲しいのか、それは第二新卒でも可能なのか検討しましょう。
3-2.面接では実績よりも仕事への姿勢を聞き出す
第二新卒は経験が浅いので仕事の実績と呼べるようなものがないかもしれません。
どんな仕事をしていたのかを聞いても、あまり参考にならないことの方が多いでしょう。
第二新卒では実績よりも仕事への姿勢を聞き出すのが大事です。
以下のような質問で深堀りしていきましょう。
仕事での成功体験に対して)そのような結果を出すためにどのような努力をしましたか?
(仕事での失敗談に対して)その失敗でどのようなことを学びましたか?
特に他責癖がないかどうか確認しておきましょう。
3-3.【一番大事!】転職理由は丁寧に深く聞き出す
第二新卒の面接で一番大事になってくるのは転職理由です。
入社した会社が倒産した、不祥事を起こしたなど明らかに会社側に責任がある場合を除いて、転職理由はしっかり聞き出しましょう。
転職理由が自社でも起こり得ることであれば、また早期退職してしまう可能性があります。
特に気を付けて聞いていただきたいのは、「会社がブラック企業だった」、「上司にパワハラを受けた」という理由。
例えば、会社がブラック企業だったという場合。
よくよく聞いてみると、「就業時間の10分前には会社に来るように上司に注意された。サービス残業の強制だ」といった場合もあります。
この理由をどう思うかは面接官によりますが、おそらくこれだけではブラック企業とは言えないと思う方が多いのではないでしょうか。
パワハラに関しても個人によって感じ方の幅が広いものです。
具体的にどういう扱いを受けたのか、それは自社ではありえないことなのか聞き出しましょう。
求職者が正しいと思っていることと、自社が正しいと考えていることが一致するかどうかが大事です。
あまり問い詰めるように聞き出そうとすると印象が悪いので、「なるほどね」、「それはつらかったね」など相槌を打ちながら相手がどんどん話すように促しましょう。
4.第二新卒は新卒や早期離脱者の代わりになるか
第二新卒は新卒よりも丁寧に面接を行う必要がありますし、新卒よりも採用コストがかかる傾向にあります。
実際にどこまでビジネスマナーやスキルが身についているかも入社してみないとわからないという不安定さもあります。
そのデメリットも考慮したうえで、しっかり面接できるなら新卒や早期離脱者の代わりに第二新卒市場から人材を探してみてもいいでしょう。
ただし、頭数を揃えるためではなく、「あくまで良い人がいたら採用したい」ぐらいのスタンスがいいかと思います。
6.新卒採用にお悩みならスカウト代行がおすすめ
新卒採用がうまくいかない、早期離脱者が減らないという企業は採用戦略そのものに問題があるのかもしれません。
採用コンサルタントに相談するという方法もありますが、スカウト代行を導入するのもおすすめです。
6-1.スカウト代行とは
スカウト代行とはダイレクトリクルーティングのスカウト業務を企業に代わって行うサービスです。
ダイレクトリクルーティングの運用は求人広告のような従来の採用手法よりも圧倒的に工数がかかるので、マンパワー不足解消のためにスカウト代行を導入する企業が増えています。
6-2.スカウト代行のサービス内容
サービスを提供する業者にもよるのですが、大体の場合スカウト代行はダイレクトリクルーティングで企業に合う候補者を選定し、スカウトメッセージを送信し、定期的に結果を分析しながらPCDAを回していくといったものになります。
業者によっては受信したメッセージに返信したり、面接日程のスケジュール管理をしたりするところもあります。
6-3.スカウト代行で採用力がアップする理由
あくまでプロ人事のスカウト代行の話になるのですが、プロ人事には採用コンサルタントが在籍しています。
スカウト業務を代行するにあたって、まずは採用課題をヒアリングし、何が問題なのか分析するところから始めます。
例えば、応募はある程度来るけども良い人が採用できない場合。
自社に来てほしい人とは違うターゲット層にアピールしている、採用フローに問題がある、そもそも自社に合った人材像を見誤っているなど様々な原因が考えられます。
それらの原因を突き詰め、どうやったら求める人材を採用できるのかをプロの目線でアドバイスさせていただき、そのうえでスカウト代行を行います。
何度も話し合いを重ねていくうちに、自社の採用に足りなかったものが見えてきます。
それはダイレクトリクルーティングだけでなく他の手法にも応用が効くノウハウであることが多いので、結果的に採用力がアップするのです。
採用に関するプロの相談相手がいるというだけで心強いというお客様の声もあります。
7.まとめ
第二新卒は確かに専用枠を設けてまで採用に積極的な企業が少ないので、狙い目だという意見を聞いて興味を持つ気持ちもわかります。
ただ、第二新卒という言葉が20年も前に作られたにも関わらず、積極的に採用しようという動きが今までなかったことを考えれば、やはり安易に信じるのは危険かと思います。
ただ、新卒採用は年々難しくなっており、この傾向が強くなっていくのは確実なので、競合がまだ少ない第二新卒市場を視野に入れるのも一つの戦略でしょう。
ただし、面接は丁寧に行い、ミスマッチがないように新卒以上に気を配る必要があることを忘れないでください。
プロ人事では第二新卒採用に大事な面接を代行するサービスもありますし、面接官のジャッジ力を上げる面接官トレーニングも行っております。
第二新卒採用に不安がある方は、ぜひご相談ください!
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