ダイレクトリクルーティングとスカウトの違いを知っていますか?
採用業界においてダイレクトリクルーティングとスカウトは最近よく聞かれるようになったワードです。中には、ダイレクトリクルーティングとスカウトを同じような意味で使用する方もいますが、厳密には違います。
正しく理解していないと自社の採用状況を説明するとき等に齟齬が起きてしまうかもしれません。
それぞれ詳しくみていきましょう。
1.”スカウト”の複数の定義
”スカウト”を混同してしまっている原因は”スカウト”という言葉に複数の意味があることに起因しています。この点の解説について、ダイレクトリクルーティングの基本的な知識とともに採用業界における”スカウト”の意味について整理いきましょう。
1-1.ダイレクトリクルーティングとは
ダイレクトリクルーティングとは”攻め”の採用手法と呼ばれる採用手法のこと。企業の情報や求める人材像を広告に記載して応募者を待つ、いわゆる”待ち”の採用手法ではできなかった採用ができると最近注目されています。
ダイレクトリクルーティングでは、就職希望者または転職希望者がプロフィールを登録し、企業は気になる候補者に直接コンタクトを取ることができます。求人広告では目に留めてもらえなかった中小企業やスタートアップ企業でも直接候補者に連絡を取れるので、自社アピールの機会を増やすことができます。
1-2.採用業界で使われる”スカウト”の意味
ダイレクトリクルーティングとスカウトの違いについて、”スカウト”について整理をしていきましょう。実は、採用業界では”スカウト”は3通りの意味で使われているのです。
これがダイレクトリクルーティングとスカウトを理解する上で、採用担当者が混乱する一因になっています。
順番にみていきましょう。
- ヘッドハンティングなどの”スカウト”
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ヘッドハンティングは優秀で活躍している人材を、他社の人間が今より良い条件を提示したりして自分のところに引き抜くことです。
この引き抜く行為を”スカウト”と呼びます。
従来は外資系の企業が主に行っていましたが、日本の企業もヘッドハンティングを取り入れるところが出てきました。
- 従来のナビサイトで行われている”スカウト”
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求人広告を掲載するナビサイトでも”スカウト”があります。
これは、ナビサイトの登録者を年齢や性別、学歴、資格、居住地などの条件で絞り込み、自社に応募してもらうように一斉メールを送信する機能のこと。
一般的に登録者の希望などは条件に含まれないため、興味のない登録者にも送信されます。
- ダイレクトリクルーティングにおける”スカウト”
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先述したように、ダイレクトリクルーティングでは企業が候補者を選定して、ぜひ自社に来てもらえるようにとメールを送ります。この候補者の選定からメール送信までをダイレクトリクルーティングではスカウトと呼び、送信するメールをスカウトメールと呼びます。
つまり、ダイレクトリクルーティングは採用手法の1つでスカウトはそのフローの1つということです。
この記事では、これより”スカウト”はダイレクトリクルーティングにおけるスカウトの意味で使用していきます。
ダイレクトリクルーティングは比較的新しい採用手法なので、企業側も手探りでスカウトを行っているところがまだまだ多い印象です。
そこで次の章からは、スカウトのノウハウを持ち、数々の企業のダイレクトリクルーティング運用を成功させてきたプロ人事ならではの視点で、スカウトを成功させるポイントを解説していきたいと思います。
3.ダイレクトリクルーティングにおけるスカウトを成功させるには
この3つの中でもとくにダイレクトリクルーティングは比較的新しい採用ということもあって運用に苦戦している企業も数なくありません。
そこで、ダイレクトリクルーティングを運用する上でのポイントを3つご紹介!!
3-1.自社に合った候補者の選定
ダイレクトリクルーティングでは応募者を待つのでもなく、第三者から候補者を紹介してもらうのでもなく、自分からスカウトメールを送信する候補者を見つけにいかなくてはいけません。
どういった人材が欲しいのか明確でないと、採用する可能性が低い候補者にもスカウトメールを作成するはめになり、時間がかかりすぎてしまいます。
ここは時間をかけて、採用担当、現場担当、役員の意見を聞きながら欲しい人材像をはっきりさせておきましょう。
欲しい人材像がかたまったら、それに合致した候補者を見つけにいきます。
年齢、資格、職種などである程度絞り込みはできるのですが、実際にどんな業務を経験したかなどはプロフィールを読まないとわからないことの方が多いです。
条件絞り込みをした後は、必ず1人ずつプロフィールを確認しましょう。
根気がいる作業ですが、自社が求める経験を持った人を採用するには結果的にこちらの方が早いです。
3-2.候補者が返信したくなるスカウトメールの作成・送信
ダイレクトリクルーティングに登録している人は「あなたのプロフィールを見て、人柄・経験に惚れました。今の会社よりも良い条件を出すので、ぜひうちの会社に来てください!」とスカウトされることを望んでいます。ですので、候補者のプロフィールを読んだ上で、今までの経験が活かせる、今よりも上流工程を任せたい、今よりも勤務条件が良くなるなど自社で働くメリットを伝えましょう。
優秀な候補者には複数の企業からスカウトメールが届くので、プロフィールを見ずに不特定多数に送っている企業は見抜かれます。
候補者1人1人に響くようなスカウトメールの作成を心掛けましょう。
候補者の選定、スカウトメールの作成と他の採用手法よりも時間をかけたのでスカウトメールの返信に期待してしまうのですが、残念ながら返信率は20%程度が平均です。
大体ではありますが、1人採用するのに最低でも300通はスカウトメールを送信する必要があります。
計画的にスカウトメールを送信し、挫折しないことが大事です。
スカウトメールの作成については以下の記事でも解説しておりますので、気になる方は合わせて御覧ください。
3-3.定期的な採用戦略の振り返り
1カ月ほどダイレクトリクルーティングを運用したら必ずデータを見て戦略の振り返りを行いましょう。
採用したい人数に対してスカウトメールの送信数は適切だったか?
スカウトメールの開封率が低すぎないか?
スカウトメールの開封率に対して返信率が低すぎないか?
などダイレクトリクルーティングの運用課題は何か、改善するにはどうしたらいいか分析します。何事もやりっ放しでは前進しません。スカウトメールのABテストを実施して分析してみるのもおすすめです。
4.それでもうまく採用できないときはプロ人事のスカウト代行がおすすめ
ダイレクトリクルーティングでのスカウトを成功させるには、かなり根気のいる作業が必要であるとわかっていただけたと思います。とても片手間でできる作業量ではありません。
ダイレクトリクルーティングをうまく運用して採用に繋げている企業は、専任の人材を雇用しているところがほとんどです。
しかし、予算の関係で人事部に新たに人を入れるのは難しいという場合も多いでしょう。
そんなときに検討していただきたいのがスカウト代行です。
プロ人事にもスカウト代行サービスがあります。
プロ人事は豊富な採用ノウハウを持ったコンサルタントが担当するので、自社運用では見えてこなかった課題や改善策を提示することができます。
プロ人事のスカウト代行のメリットをいくつかあげていきますので、ぜひご検討ください。
- 採用業務要員を増員するよりコスパが高い
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スカウトをするマンパワーが足りないという課題があったとき、「じゃあ人事部に新しい人を入れよう」と考える企業もあるでしょう。
しかし、採用業務は繁忙期と閑散期がはっきりしているため、繁忙期は助かっても閑散期に任せる仕事がないとなると採算が取れません。
では、期間限定の派遣社員やアルバイトではどうでしょうか?
派遣社員やアルバイトの方は採用業務に慣れている方は少なく、はじめは付きっ切りで教えることになるでしょう。忙しい繁忙期にきっちり仕事ができるように教育するのは大変です。
スカウト代行であれば、採用に精通したプロが担当するので教育する手間はありませんし、繁忙期だけ依頼して閑散期は契約を中断することも可能です。
さらに、今までの運用方法では知りえなかったプロのノウハウを利用することができるので、採用のクオリティーも上がります。
- プロの目による採用戦略
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スカウト代行だけ行っている会社にスカウト代行を依頼すると、「スカウトメールを何通送りますか?」、「どういう人に送りますか?」というやり取りを行います。
しかし、プロ人事ではまず「いつまでに何人採用したいですか?」と聞きます。
企業のゴールはスカウトメールを送信することではなく、良い人材を採用すること。
採用人数を確認した上で、ダイレクトリクルーティング以外の採用手法の状況も確認し、その上でスカウトの戦略を立てていきます。
これは採用コンサルティングも行っているプロ人事だからこそできる手法です。
- 定期的に採用のプロに相談できる
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プロ人事のスカウト代行は定期的に顧客と採用戦略の振り返りを行っています。
他社の状況や採用市場情報がわかるプロならでは視点でデータを読み取ることで、何が問題なのか、どう改善できるのかを提案します。
プロ人事ではスカウト代行だけでなく他の採用手法にも精通しているので、採用の課題をより包括的に分析できます。採用全般のアドバイザーとして頼ってください。
- 初回商談後に採用診断表をプレゼント
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プロ人事では初回商談後に企業の採用診断表をプレゼントしています。
これは企業の採用能力を評価したもので、今の採用戦略の良い点、課題点、他社との比較などをまとめています。
今まで力を入れていたことが間違っていなかったか、他社に負けているところはどこかがわかるので、これをもらうだけでも気づきがあるかと思います。
5.まとめ
採用担当が「ダイレクトリクルーティングやスカウトという言葉、最近よく聞くようになったな」という状況では今はもう遅いです。
これからの採用はこのダイレクトリクルーティングをうまく運用できるかにかかっていると言っても過言ではない段階まできています。
まだ導入していない、導入しているがうまく運用できていないという企業は、ぜひプロ人事にご相談ください。
プロのノウハウで、採用に繋がるダイレクトリクルーティングの運用を実現します!
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